そこはとある町―――   文明がもっとも進んでいる町とも呼ばれるその地は・・・   巨大なビルが立ち並び、幾多の自動車が排気ガスを撒き散らしながら通る   人類が望んだ町、望まなかった町・・・   全ての欲望が集まった成れの果て―――   そんな町に彼等は住んでいた   中学生・・・小、中、高、大・・・・   様々な学校の中の一つ、中学校に通い始めていた   俗に言う、新入学生というわけだ   彼等は双子の兄弟   兄はとてつもなく頭が良く   弟はとてつもなく力強い   そんな、絵に描いたような兄弟・・・   彼等の悲劇は、唐突に始まる―――           二十八話  過去      「――ついに中学生だな、兄貴!」   「あぁ・・・頑張ろう」      弟がそう話しかけてくる   僕はそれに相槌を打ちながら校舎内へと進んで行く・・・      教室には何十人もの生徒が。   彼等全てが同級生となり、友となり・・・   新たな期待と希望に胸を膨らませ、指定された席に着く     すぐに同級生と打ち解けることが出来た   僕も、弟も―――      初めは上手くいっていた   そう、” 初め ”だけは・・・・   後に授業が開始されるようになると、僕は本領を発揮した   学校が出してくる問題など、全てが小さく見えた   テストは毎回100点 授業中もノートを取らずにボーっとしていた   それだけで、全てが記憶される   いや、記憶されてしまう・・・   小さい頃からそうだった、今までにあったことを精細に思い出すことが出来る         弟は弟で上手くやっているようだった、クラスは別々となってしまったが   家に帰って話を聞く度にそう思えてくる。   彼はその運動神経を発揮し、凄まじい記録を出しているようだった   「勉強は駄目だけどな」と、苦笑いしながら話しかけてくるのもまた楽しかった      ・・・・だが、それが裏目に出てしまうとは夢にも思わなかった   同級生達は密かに自分達の力を妬み、嫉妬していたのだ   その真実は彼等の言動や行動からしてすぐに察することが出来た   気づいた頃だろうか、それから自分達を無視するようになったのは   自分が話しかけても何も答えない、自分が歩くとそれを避ける   弟もほぼ同じような状況だった   次第にそれはエスカレートしてゆき・・・・   ついに、『 いじめ 』と呼ばれるものが『 暴力 』となった   「てめぇ等兄弟揃ってキモイんだよ!」   「お前、自分のこと頭良いとか思ってんだろ?     生意気なんだよ!! 」   「な、そんなこと・・・」   「うるさい、黙れ!!」   バギ!!      「お前さ、いっつも暴力を振るってるんだってなぁ?」   「ッな・・・先輩、俺は何も暴力なんか・・・」   「弟から聞いたぜぇ、お前に殴られたってなぁ!!」   ドガ!!   彼等の言葉が蘇る   その度に自分が嫌になってくるような感覚に襲われる・・・   いつの間にか、やってないことをやったと認識してしまっていた      ある日、夢を見た   それはハッキリとしていて、不思議な夢だった   真っ暗な世界、いや・・・星が光る宇宙の様な世界。   〜??? 『   「・・・・破壊神よ、どの兄弟に力を授ける・・・?」   「・・・あの哀れな兄弟で良いと思うな・・・    周りからは批判されているが、心の中はとても綺麗に澄んでいる・・・    そうだろう、創造神よ?私達の役目もこれで終わり・・・    やっと、眠りにつくことが出来る・・・・」   「そうだな 我等の力は尽きてしまった    その時、新たなる継承者を選ぶという義務・・・    彼等こそその継承者にふさわしい・・・」   「「お前達を創造と破壊の継承者と認めよう」」                                            』         ―――お前に力を授けよう       力とは創造力・・・創造、イメージ!       物をイメージして、現実に作り出す能力・・・・       力の限度を考慮して、世界の神に光臨せよ!   「・・・・なんだ・・・?!」   朝起きると、突如頭の中に何かの言葉がつぎ込まれるような感覚に陥る   創造力、力の限度、世界・・・   まるで何かの力を手にしたような・・・唐突な出来事だった      そして弟にも・・・時間差で、その言葉が・・・   ―――お前に力を授けよう        力とは、破壊力 破壊、チカラ!!       物体を破壊することをイメージし、壊す能力・・・       力の限度を考慮して、世界の神に光臨せよ!   「あ、兄貴・・・なんだ、これは・・・    破壊とか・・・力とか・・・なんか頭に入ってきた・・    何だよ、コレ!?」   「僕もだ・・・・創造・・・一体・・・・?」   ―――お前達に力を授けよう       上手く使いこなせば・・・世界の神となる   「・・・・・・!!?」   「!!?・・・・・」   何もかもが、分からない   だが、何となく・・・分かったことがある   自分達はその力を手にした、『 特別な人間 』だということを!   「兄貴・・・・どうする・・・・」   「・・・・・・。」      とりあえず・・・頭のなかで、言われたとおりにイメージする。   イメージしたものとは、ナイフ。   ヴン・・・・ッ!   「な、な・・・・!!」   その瞬間、目の前に繊細なつくりのナイフが現れ、床に突き刺さった。   それが始まりだったのかもしれない   僕達は、自分達をいじめていた者達を――   徹底的に殺すことにした。   「ヒッ・・・や、やめ・・・・!」   「死ね・・・愚かなる命。」   ザグッ!   「アッ・・・ゥ、ァ・・・ッ」   「ッ・・・・・ぎゃぁぁあああ!!?」   「にッ 逃げ・・・・!」   ドス!ズドッ!!   「ぅ・・・・ッ」   「何で・・・そんな・・・・」      その場が紅く染まる   自分をいじめに来た者達を返り討ちにした。   朝作り出した、初めての創造物で奴等を刺し殺していった。   「物を壊す能力・・・    てめぇも、壊してやるッ!!」   ッガシャァァァアァン・・・・   「ひぎゃッ・・・う、ああ・・・」   目の前に居た人間がバラバラに砕け散る   彼が立っていた場所には肉片と鮮血が散らばる   「っ・・・助けて・・・お願いだ、助けてくれぇ・・・」   震えながら命乞いする人間。   彼は自分を殴った先輩だ。   だが、もう先輩とも、人間などと言わない   ただの、愚者だ。   パリィィイイイン・・・・   何かが砕けたような、割れたような音が響く   悲鳴も上げずにただの肉片と化す   その日の内に、彼等が通っていた学校で20人弱の死者が出た   まだ、残っている・・・自分達をいじめていた奴等は!   奴等に対する憎悪と憎しみと   奴等を殺す快感と嬉しさを   全てを胸に溜め、兄弟は眠りにつく       『   「そんな・・・彼等が力を殺人に使うとは・・・」   「力を取り戻そうとも、もう彼等は完全力を取り込んでいる・・・」   「仕方ない・・・罪を悔い改めるが良い、哀れなる兄弟よ」                                                               』   朝。      「ふあぁぁあ・・・もう朝、か」   そこであることに気づく   急激に自分の視点が高くなっていることに。   「・・・・・・?」   ワケが分からず、部屋の隅にある鏡を見てみる   ・・・・絶望した。   急いで弟の部屋に移動するが、弟は・・・・弟も・・・・   二人は、驚くばかりだった。   自分の姿が、巨大な手袋となっていたのだから・・・・・   マスターハンド「そして、私達兄弟はその場から姿を消した・・・・            そして、新たにこの場所・・・『 終点 』を            創造し、世界のあらゆるものを創りだして来た・・            私達の計画の為に―――            マリオや子供リンク、ヨッシーのような理解者が現れてくれることを願って・・」   ルイージ「・・・・・・。」   彼が力無く語り終える・・・その時、ルイージ達は黙り込んでいた   クレイジーハンド「実を言うと、まだまだ殺し足りなかった             だからこそ・・・今を悠々と生きてるあいつ等を             この世界ごと消し去って・・・そして新たな世界を創ろうと決心した!」   ウォッチ「・・・・・・・・。」   マスターハンド「・・・私達が犯した殺人・・・            犯人は断定されなかった、ハズ            凶器は持ち帰り、バラバラに破壊した挙句海に沈め・・            完全に証拠隠滅をした なのに、警察は私達がやったことだと見破り、            ・・・・私の家族を逮捕したのだ・・・」   フォックス「当たり前だろ・・・         いじめられていたお前等が殺人事件直後に姿を消せば、         疑われない方が変だ・・・そうだろう?」   クレイジーハンド「あぁ・・・・後に気がついたよ             死体も消し去れば良かったと後悔したよ」    ポポ「間違ってる・・・間違ってるよ       いくら辛かったとはいえ・・・人を殺して良いはずが無いだろう?」   マスターハンド「そうせざるを得なかった            殺さなければ、私達は自害していただろう」      腕を握り締めながら問いかけるポポ・・・   その問いを難無く受け流す右手。   ナナ「それは・・・あなた達が強い心を持とうとしなかったからじゃない?」   クレイジーハンド「・・・・・・・・・・・             ・・・・・何・・・・・・・?」   ナナ「あなた達がもっと努力して・・・信用を得て・・・・       不屈の精神、何にもめげない心を持っていれば・・・       そんなことに・・・ならなかったんじゃないの?」   マスターハンド「今時そのような理屈が通ると思ったか・・・            もう一度言おう、この世界は腐っている!            腐りきった世界で心というものが通用するはずが無い!            だからこそ!この世界を破壊し!            澄み切った心であふれる素晴らしい世界を創るのだ!!」      ネス「ッそんなの、素晴らしい世界じゃない、澄んだ心と言うのは・・・!」   クレイジーハンド「黙れ!!お前に何が分かる、何も分かるまい!             俺達の、兄貴の、苦しみや悲しみがッ!!」   マスターハンド「そうだ・・・そうだそうだそうだ!!            私達の、心の傷・・・ズタズタに引き裂かれた心が!            貴様等の節穴の目には何も映るまい!            貴様等も、あいつ等も、この世界も!!            全てを無に還してやるわぁぁぁあッ!!!」   大声で叫んだマスターハンド、クレイジーハンド・・・   それに対してメンバー達は再び戦いの構えを取る         ルイージ「絶対にやらせるもんか・・・         世界を終わりにさせるもんかぁあ!!」   ネス「・・・・その抑えきれない悲しみと、苦しみと、怒り・・・       共に君達を葬ってあげるよ・・・マスターハンド、クレイジーハンドッ!」      サムス「負けるわけにはいかない・・・        それは私達だって同じ!!」   フォックス「お前等の野望・・・お前等の苦しみ・・・・          俺達が、打ち砕いてやる!」      ポポ「いくよ・・・・マスターハンド・・・       クレイジーハンドッ!」   ナナ「その行き先の無い力を・・・       永遠に、封印してあげるわ・・・・。」   マルス「お前の過去と、今の野望!」   ロイ「僕達が、断ち切る!」     ウォッチ「私達ヲ、人々ヲ虐殺シタ報イ、今 受ケル時デス!」   プリン「ピチュー、ピカチュウ、ミュウツー、皆・・・       頑張るよ・・・頑張って苦しみから解き放ってあげるよ・・・!」   クッパ「貴様等に勝ち目は無い・・・        この愚かな戦争に、今 終止符を打つのだ!」   ドンキー「あぁ、終わりだ・・・         この辛い闘いを・・・・終わりにしてやらぁぁあ!!」      マスターハンド「フフ、フハハハハハッ!!            愚か者どもが・・・粋がった所で!」   クレイジーハンド「俺達兄弟に勝てると思うなよ・・・!             ハハ、フヒャハハハ!ヒヒャヒャハァーッ!!」          続く