ピーチ「・・・・・・・・・・。」   ウォッチ「・・・・・・・・・・・。」      ・・・平面世界。   彼等は、まさにその場所に居た   この世界に居るときだけは   平面体という特殊な体に変化する為   創造主の力も及ばない。   しかし、意識を奪われたものは   体が変化してもどうにもならない・・・・   そう、戦うしか・・・ないのだ。       二十五話  二次元の死闘   ピーチ「・・・・ッ平面世界・・・        なかなか・・・手の込んだ真似をしてくれたわね・・・?」   強めの口調で言い放つが、彼女の顔からは血の気が引いていた。   もっとも、あの体で血の気も何も無いのだが―――。      フォックス「へっ・・・5対1・・・・         いくらなんでも お前が俺達に勝つことは無理だろ・・・」   ピーチ「どうかしら・・・?       私はこの世でもっとも賢い存在。       私はこの世でもっとも偉い存在。       私はこの世でもっとも尊い存在・・・。       あんたら愚民に・・・この私が負けるわけが無いわ・・・・」   あくまでも自分の存在が大きいということを主張するピーチ・・・   プリン「・・・自信過剰すぎ・・・」      ぼそりとプリンがこぼす   その気持ちも分からなくは無い。   ピーチ「さぁ、かかってらっしゃい!!       私が勝つ・・・愚民に負けるわけが無い・・・       有能すぎる、この私が!!       低脳すぎる、あんた達に!!」   そう叫ぶと、ピーチがフライパンを片手に突進してきた!   ネス「・・・・!!」      ピーチ「ッヤ!! ッハぁ!! それっ!!!」   ピーチががむしゃらにフライパンを振るう・・・!      プリン「うわ・・・っ」   ポポ「っく・・・自分で「かかってらっしゃい」とか言ってきたクセにぃッ!」   その攻撃を危なっかしくも避け続ける・・・   ウォッチ「喰ラエ・・・” マンホール ”!」   ピーチ「・・・!?」   突如、ピーチの身体が宙を舞う。   素早く接近したウォッチが ピーチの足元を思い切り救い上げたのだ。   ウォッチ「・・・” ファイア ”!!」   ッドガァア!!   ピーチ「ぐっ・・・・!!」   ウォッチの追撃がピーチを襲う・・・!   ウォッチ「マダマダ・・・!         ” ライオ 」   ピーチ「調子に乗ってんじゃないわよぉおおお!!!」   ッガァァアアアン!!!   ウォッチ「ッ・・・・!!?」   ネス「ウォッチ・・・っ」   ッガス・・・!   ウォッチが地面に叩き付けられる・・・   さらなる追い討ちを試みようとしたが、ピーチのフライパンで叩き落されてしまったのだ。   「っはぁぁあああ!!!」   プリン「・・・・ッ!?」      突然、上空から鉄の棒が風を切って飛んで来た!   標的となったプリンは素早くそれを避ける、   その鉄棒は地面に深く突き刺さる・・・   鉄棒の正体・・・それは、折れたゴルフクラブであった。   これを投げつけてきたのは・・・どう考えても、ピーチしか居ない   そう、ピーチは一定時間滞空することができるのだ。   ピーチ「それぇッ!!」   もう一本、ゴルフクラブ(半分)を投げつける・・・   標的であるウォッチはひらりと身をひるがえしてそれを避ける。      ピーチ「・・・・・・ッ・・・・・。」   攻撃を全て避けられたピーチは    悔しそうな表情をしながら地に足をつく。   ネス「” PKサンダー ”・・・!」   フォックス「” リフレクター ”ッ!!」   ネスが電撃を放つ・・・しかし、そのPSIはフォックスへと向かう   その瞬間、フォックスはリフレクターを発動し・・・   跳ね返り、威力の増したイカズチがピーチに直撃した!   ピーチ「っぐ・・・く。       よくも・・・ ” ピーチボンバー ”!!」   ッドガアアアア!!   ネス「うあああああッ!?」   ネスが爆風と体当たりの衝撃によって吹っ飛ばされる・・・!   ピーチ「っやぁあああああ!!」         ピーチが高く飛び上がり・・・   そしてフライパンを振り下ろす!!   ピーチの攻撃を素早く避けたポポ・・・   しかし、再びフライパンを振るわれ、一気に後ろに飛ばされる。      ・・・二次元空間だというのにやけに立体的な戦い・・・・   と、言うわけではない。液晶画面の外には横に振るったフライパンも下から上へ救い上げるように表示されている、   実際は違うのだが・・・      プリン「せぇいぃぃやぁあああ!!!」     プリンがピーチに回し蹴りを試みる!!   ピーチ「ッ” キノピオガード ”!」   キノピオ「ぎゃぁああああああッ!!?」   プリン「・・・・!? ッ・・・ゲホッ ゴホ・・・ッ」      素早く家臣を身代わりにし、胞子による反撃を行った   それを吸い込んでしまったプリンが地に伏せてむせる、   そのプリンを容赦なく蹴り飛ばすピーチ・・・平面の空中を舞うプリンとすれ違いにポポが駆けていく。      ポポ「” ブリザード ”っ!」   ピーチ「そんなもの・・・ッ!」   ピーチが取り出した白いパラソル・・・   それを開き、吹雪を防ぐ!   意外なほどの耐久力だ。   そして・・・純白のパラソルはどんどん凍り付いてゆく・・・。   ピーチ「ありがとう・・・私の戦力を増やしてくれて!!」   凍りつき、硬くなったパラソルを無理矢理閉じ、ピーチが突進する!   凍りついた事で硬度が増す=威力が高まったパラソルがポポを狙う・・・!   ポポ「・・なっ・・・・!!」     素早く横に避ける・・・・   しかし、横幅は全くと言って良いほど、無い。   ・・・避けられなかった。   ッドガァア!!   ポポ「ッ・・・・!!」   凍て付いた傘で殴られたポポが吹っ飛ばされる・・・後ろに居たフォックスに受け止められた。      ピーチ「次は・・・あんたよ!!」   ッギュゥウウン!!   テニスラケットがネス目掛けて飛ぶ・・・   すぐさまバットを構えてラケットを弾く!   だが、後ろから新たに飛んで来た幾多の野菜を弾き返すことは出来なかった。   ・・・次々とネスに野菜が直撃、   さらにビームソード、どせいさんが飛んでくる・・・!   ッザグ!! パコッ・・・   ネス「う・・・グぅッ!!」   ビームソードが腕を切り裂き、どせいさんが頭にぶつかる・・・     平面世界で糸のように細長くなっているとはいえ、   それに対応して平面世界は横幅が全く無いのだ、当たってしまう。   ちなみに、ピーチの野菜引っこ抜きでは稀にビームソードやどせいさんが抜ける。   奇跡的にも、いやこちらにとっては奇跡では無いが――   両方ともが引っこ抜けてしまったようだ。   ウォッチ「トアアアアアア!!!」   ウォッチが椅子を片手に飛び掛る!   ピーチ「効かないわ・・・オ〜ッホホホホ!!!」   ” キノピオガード ”で難無くそれを防ぐピーチ・・・   嘲笑うかのように高笑いをあげる。   フォックス「・・・どうする?         埒があかねぇぞ・・・         あんなにカウンターされちゃあ」   ウォッチ「仕方ナイデスネ・・・        相手ノ僅カナ隙モ見逃サズニ、攻メ続ケルシカ・・・」      ピーチ「何を無駄話しているのかしら?       さっさと・・・終わらせるわよ!       覚悟しなさい・・・そこに集う、愚者どもぉお!!!       ・・・ッ” ピーチボンバー ”!!」   ポポ「” ブリザード ”っ!」   ビュォォオオオオオオッ!!   ピーチ「がっ・・・ぅ、ううッ・・・・!?」   ポポに突進したピーチが猛吹雪に包まれる!   フォックス「喰らえッ・・・!」   そのピーチ目掛けブラスターから光線を発射するフォックス   吹雪の中から更に高い悲鳴が響く・・・   やがて吹雪が止むと、体のあちこちに氷を張ったピーチが突っ込んできた・・・!   ピーチ「でぇぃやぁあああああああッ!!!!」   フォックス「ッ・・・!!」   ピーチがフォックスの脳天にフライパンを振り下ろす・・・!   しかしフォックスは緊急回避で攻撃を避ける、   再びブラスターで追い討ちをかける。   ウォッチ「” ファイア ”!!」   ドガァァアアアアッ!!   ピーチ「ッ!?」   怯んだピーチをウォッチが体当たりで上に吹っ飛ばす!     プリン「まだまだ・・・だよぉッ!!」   ガシッ!      吹っ飛ばされたピーチの身体を掴むプリン・・      プリン「いけぇぇええええッ!!        ” たつまきなげ ”ッ!!!」     ッブォォオオオオオ!!   ピーチ「ぁぁああああああああっ?!!」     大きく、身を回転させられながら投げ飛ばされるピーチ・・・   しかし、途中で氷の張ったパラソルを広げてふわふわと着地に成功する。   ピーチ「・・・・ッいい加減・・・        あんた等死んだらどうなのよッ!!?」   フォックス「そうはいかねぇな 俺達にはやるべきことがある・・・          仲間を助け・・・          マスターハンドを、討つ・・・          その大事な大事な任務が終わらない限り、          俺達は死ぬわけにはいかないんだよッ!!」   ネス「そうだ・・・皆を・・・・       マスターハンドから救い出す!」   ピーチ「どいつもこいつも屁理屈言いやがって・・       正直、ウザッたいんだよ!!       私の視界から・・・永遠に!!!       永遠に・・・! 消え、去れぇぇぇええええええッ!!!!」   痛みと苦しみと、・・・怒り、怨み、貪欲さ、自己中心的な考え・・・   マスターハンドに注入された様々な感情が更に悪い方向へと肥大化してゆく・・・     ついに発狂した瞬間、再びフォックスに襲い掛かる!   ピーチ「死ねぇぇえッ!!!」   フォックス「死ぬわけには・・・         いかねぇっつってんだろ!!!」   武器であるフライパンごとピーチを” リフレクター ”で弾く   そのまま後ろ転がりで遠ざかっていくピーチだが、   突如起き上がったかと思うと三度突進してきた!   ピーチ「だぁぁあああああああああッ!!!」   ネス「ッ・・・かっとべ・・・・       ホームランだぁぁああああああ!!」      ッカキィィィィイイイイイイインン!!!   ピーチ「っゃぁぁあああああぁぁッ!!!?」   大きく吹っ飛ばされたピーチ・・・   場外にならない為にパラソルを平面の家の屋根・・・   言わば足場に引っ掛け、それ以上の吹っ飛びを中断する   プリン「往生際が悪いね・・・」   ウォッチ「早ク、倒シチャイマショウ」   ピーチ「簡単に私が倒せるとでも・・・?        舐めてんじゃあないわよぉぉおおおおおッ!!!」      ッゴギィイン!!   プリン「っくあ・・・・・ッ」   ウォッチ「プリンサン!!」   槍になり、そして鈍器となった凍て付いたパラソル。   それで力いっぱいにプリンを殴りつけたのだ、耐えられなくなったパラソルが砕け散る代償にプリンが頭血しながら倒れこむ         ピーチ「っホ、ホホホ!おほほほほほっ!        殺す殺す殺す殺す殺す殺すッ!!        全部殺してやるぅぅううううッ!!!!」   ッバギ!!  ドガァッ!!!  ッガギィイン!!!      ポポ「ぐぁあ!!」   ネス「ッ・・・・」   ウォッチ「!・・・グ、ウ・・・ゥゥ」   一気に接近してきたピーチがプリンの脳天にフライパンを振り下ろし・・・   さらにフライパンをがむしゃらに振るい、   ポポ達三人を殴りつけ、その場に突っ伏させる。     フォックス「ッよくも・・・」   ピーチ「偉いのは、私       強いのも、私       美しいのも 尊いのも 偉大なのも・・・・        全て、私 その私にはむかう愚民よ・・・・・・       その命 私が頂く・・・私のものだぁぁああ!!!!」   唯一攻撃から逃れたフォックスを前に、   突如としてピーチが叫びだし・・・   またしてもフライパンを構えて突進してくる!   変わってフォックスは即座に足元に刺さっていたビームソードを抜いて攻撃態勢に入る!      ピーチ「おほ、ほほほ・・・・         おーーーっほほほっほほっほっほ!!!        勝つのは私だ・・・私が・・・・私が!!        もっとも偉大な存在である・・・この、私がぁぁああ!!!!」   フォックス「ついに狂いやがったか・・・・         でもよ、安心しろ・・・・         俺が・・・目ぇ覚ましてやらああああッ!!」   ガチィン!キィンッ!ギンッ!!   ッキィィイイイイ・・・・ン   金属体と熱光線が激しくぶつかり合う・・・   そのまま武器を合わせたまま動かない二人   その眼は相手の眼をにらみつけていた―――   もっとも、この世界では平面だが。       しばらくして、突然ピーチが一気に後退した   ピーチ「ッ・・・分が悪いわね・・・        先にあんたを排除しておくべきだったわ」   フォックス「そりゃどうも、だ。         とどめ・・・!喰らえぇええッ!!」     ピーチの持つフライパンは、ビームソードの熱を前に、   ほとんどの部分が溶け出してしまっていた。     ズバァアッ・・・!!      キノピオ「あっ・・・・あっ・・・が・・・は・・・っ」   フォックス「!?」   ピーチ「・・・・・・。」   キノピオがピーチの前で切り裂かれる・・・   そう、最後に彼を盾に・・・道連れにした。   ピーチ「殺しなさいよ        キノピオも、武器も、力も、       何も残っていない・・・さっさと殺しなさい・・・」   フォックス「・・・・あぁ         いつか、必ず・・・・」      ズバァァァァン!!!    そのまま、ピーチを斬り捨てる・・・。      フォックス「・・・正気に、戻して・・・・         迎えに行ってやるよ・・・。」   そう言い残したフォックスが平面世界から消えた   倒れている他のメンバーも、ピーチの姿さえもが光に包まれ、やがて消えていった   特に乱闘ルールが設定されていない為、   というよりは整備用のステージで戦闘が開始された為に   巨大コンピュータはその様子をデータに取り、   『 チーム戦 』乱闘と認識していた      その為、敵側のピーチが倒れた瞬間・・・   彼等の体が再び平面世界から解き放たれたのだ。   〜競技場   フォックス「・・・戻ってきた、か・・・         ・・・・なんで平面世界でも無いのに         体の自由が利くんだ?」   ウォッチ「・・・恐ラク、今現在マスターハンドノ力が        別ノ目的ニ働イテイル為、操ル力ガ弱マッタノデショウ」   フォックス「ウォッチ、起きてたのか・・・」   ネス「いや、皆起きてるよ      平面世界から脱出した際に気を取り戻したみたい・・・      これもコンピュータの設定なのかな?」      腕を回しながら呟くフォックスにウォッチが解説する・・・   更にネスが一言補足した。      ポポ「まぁ、ピーチ・・・は死んでるみたい・・・・だけど、ね」   プリン「・・・・そうだ       僕達も・・・行こう       マスターハンドを倒しに・・・・       まだ奴の力は抜けきっていない       もしかしたらそれが戦闘を不利にするかもしれない       でも・・・僕等自身、戦う事だって出来るハズ       行こうよ・・・ルイージ達だって、戦っているんだ!」   ウォッチ「・・・ソウ、デスネ!」        フォックス「異議なしだ・・・他は?」   ポポ「勿論!」   ネス「出来る限りのことを・・・やってみようか」   プリンの案に誰もが賛成する・・・   そして、その表情はたくましいものとなった。       プリン「それなら・・・急いで!       急いでワープ装置まで・・・・」   フォックス「待て、あの装置は壊れてるんじゃ・・・?」   ウォッチ「心配無用。        私ノ電子機能ヲ駆使スレバ簡単ニ直セマスヨ。」   フォックス「・・・意外な能力だな」   プリン「ウォッチ、修復にはどれくらい掛かる?」   ウォッチ「大体・・・5分モアレバ大丈夫デス!」   ネス「そう・・・分かった。      皆、今の内に、準備を万全にしておこうよ。      何が起こるか分かったものじゃないし」   ポポ「そう、だね・・・      ハンマーの代わりになる物、何か無いかな?      (皆・・・どうか、誰も・・誰も、死んでいませんように・・・)」    続く