あいつは、昔から寂しがり屋だった   孤独が、嫌いな存在だった   ・・・いや   孤独に耐えられなくなったんだと思う   別に俺は平気だったけどな     頭が良い兄は、周りから妬まれ、拒絶されていた。   俺は、暴力的で周りから恐れられ、拒絶されていた。         年も違わない、双子の中学生だった。   ある日、突然あいつは奇妙な力を持った   それが、創造力。      物を――創る、力。   ある日、突然俺も奇妙な力を持った   それが、破壊力。   物を――壊す、力。      力を持った理由は分からない。   でも、俺達は喜んだ。   「自分達は特別な人間なんだ」   だが、その喜びもつかの間。   お互いの姿を見合った俺達は呆然とした。   それから、俺達は新たな名前を名乗り、           そして家族や知り合いから身を潜めることにした。      それからしばらくたったとき   あいつが創り出した住処で   あいつは、決断した。   全てを捨て、全てを創るということを―――。     十八話  受け入れられぬ運命 ドンキー「良し、皆起きたな・・・?       気絶してた矢先に悪いが、先を急ごうぜ」 ピチュー「ドンキー・・・・、大丈夫?       怪我とかしてない?」 ドンキー「あぁ、俺は全然大丈夫だ。       あのリンクの影、滅茶苦茶弱くてよぉ。       俺だけでも無傷で倒せたぜ。               いや、あんときの回転斬りは流石に喰らっちまったがな」 ドンキーが自慢げにそう言いのける。 ナナ「そう・・・良かった。     じゃあ・・・・早く、先に進みましょ。     また敵が来る可能性も無いとは言えないしね。」 ドンキー「オウ、そんじゃ・・・行こうぜ!!」 クッパ「やけに張り切っておるな、ドンキー?」 ドンキー「そりゃ久々に一人で暴れまわったからな。       本当、スッキリしたぜ!」 ルイージ「・・・・・。」 気を取り戻した仲間達。 ドンキーはあんなことを言っているが・・・・ 真実を知っているルイージだけはどうも素直に喜べなかった。 ここで皆にドンキーの右腕が使えなくなったという事を言えば、 ドンキーのことを皆が気遣い、守ってくれるだろう。 普通ならそうした方が良い。 だが、そのことを言わないのは理由があった。 ルイージが仲間達を起こそうとしたとき―― ================= ドンキー「オイ、ルイージ・・・ちょっと待ってくれ」 ルイージ「え?何・・・・?」 自分で行かせたドンキーが、自分自身でルイージを呼び止めた ドンキー「この際だからお前だけに言う。       そこそこ付き合いの長いお前だけには知っておいて欲しい。       ・・・俺の右腕はもう使い物にならない       今までの戦いでダメージを少しばかり受けすぎちまってな・・       ・・・腕の使えない俺はどう考えても       足手まといになる・・・・・。それは俺自身分かっている       でも・・・・俺は皆と一緒に、仲間の仇を打ちたい              ・・・・俺は死ぬかもしれない       防御も攻撃も、満足に出来ない状態だしな       だから・・・そのときの為にお前にこの事を伝えた       そして、他の奴等には俺が死ぬときまで・・・・       いや、俺が死んだ後も仇が、取れたときまでは・・・       ・・・絶対に言わないでくれ       ・・・・・・・約束、してくれるか?」 いつになく真剣な眼差しでルイージを見つめながら語るドンキー ルイージはただ、無言で何度もうなずくことしか出来なかった。 ================= ルイージ「・・・・・・・。」 本当に、これで良いのだろうか。 腕を組み、考え込むルイージ。 仲間は大切だ、 しかしその仲間との約束を守るべきなのか。 それともその仲間の命を優先させるべきなのか。 はたから見れば後者が正しいと考えるが、 それだけ・・・それだけ、彼等の仲間意識が強かったと言う事だ、 その団結力がこのような形で裏返ってしまったのだ。 ドンキー「ルイージー!!       何やってるんだ、置いていくぞーー!?」 ルイージ「ぇっ・・・? ・・・・あ!       ま、待ってよ皆ぁーー!!」 いつの間にか皆先へ進んでいた。 ドンキーの声が耳に入るとともにダッシュで追いかける。 観客席を抜ける。出た場所は廊下。 壁に複数の扉があるが、ほとんど 瓦礫の被害にあっていて開ける事が出来ない。 ピチュー「・・・・奥に進むしかないみたいだね」 何処か、ポポを連れ去ったネスの居場所を探す為に扉を調べる。 そして、この事件の犯人の尻尾を掴む為に扉を調べてゆく。 ナナ「あの部屋、入れるんじゃない?」 そして、それらしき扉を発見した。 扉は半開きになっており、「関係者以外立ち入り禁止」 という表札が扉に掛けられていた。 このような扉は競技場のあちこちで見られる。 そういえば実況室に入るとき、 そのような表紙が床に落ちていたような気もする。 ドアノブに手を掛けると、きしんだ音とともにあっけなく扉が開く。 ルイージ「ここは・・・」 中は、コンピュータ室だった。割と広めの場所である。 名の通りコンピューターが一台置いてある。 一台だけだが、それはとても大きい。 %システムやアイテムスイッチ、 ステージセレクトを決めるのは実況者だが その情報を整理しているのがこのコンピュータである。 ・・・関係者とは全てスマッシュブラザーズのメンバー。 従業員などは一切居ない。 実況はメンバーの誰かがくじ引きなどでやっているし、 このコンピューターは自動で情報を整理している、高性能な物。 この設備は、彼等が何者かにここへ招待されたときからあった物。 誰が彼等を招待し、このような設備を施したのかは今だに謎に包まれている。 また、先程襲ってきたザコ敵達・・・ クリボーやノコノコ、リーデッド等のモンスターはクッパやガノンドロフの配下。 しかし、どういう事だろうか、クッパ達が連れてきたのではなく、配下達が謎の反乱を起こしたのだ。 アイシクルマウンテンに生息するトッピーやホワイトベア等の動物達も同様。 反乱、というより動物達は謎の凶暴化を遂げたのだ。 そして、このコンピューターは壊れていなかった。 このコンピューターの周りには強力なバリアが張られている。 メンバーだろうと敵だろうと触れることは出来ないのだ。 ヴン・・・・ クッパ「・・・・?      今の音は・・・・・?」 ルイージ「さぁ・・・・?」 突然部屋に響く謎の音。 ヴン・・・ヴン・・・・ッ さらに続けてなり続く音・・・ そして、コンピューターの前に何者かが現れる。 ドンキー「なッ・・・・お前等は・・・・!!?」 ナナ「そんな・・・嫌・・何で・・・・何で・・・」 ルイージ「うッ・・・あああああぁぁ・・・ッ」 ピチュー「何でいつも・・・いつも、こうなんだよォッ!!」 クッパ「貴様も・・・奴の差し金と成り下がったか・・・!     ポポォオオオッ!!!」 ポポ「・・・・・・ごめん」 ネス「・・・・・・・。」 フォックス「・・・・・。」 仲間だった者、再び死んでいったはずの者達がそこに立っていた。 続く 戻る