目が覚めた、その場所は。   暗くて暗くて、真っ暗な空間   そして、時折星が飛び交う幻想的な空間・・・。   自分を殺し、生き返らせたという手袋は言う。   「実験が成功した」、と。   「だから、お前の身体でも験させて貰う」、と。   最後に彼は、こう言った。   「物語は終わりに近づいている」、と。   一体―――何のこと?   十六話  影と暗黒の勇者 ダークリンクが剣と盾を構える。 周りに居たザコ敵達もそれぞれの武器を構える。 残っているザコ敵達はワイヤー体と擬似メンバーだ。 運の悪い事に、ほぼ全ての敵がアイテムを所持、又は服用している・・ 突然ダークリンクが剣をかざした。 次の瞬間、擬似メンバー達が飛び掛ってきていた。 クッパ「迎え撃つのだ!!」 同時に、クッパの叫び声が轟く。 ッヒュウン!  擬似ドンキーが投げつけたビームソードが風を切る。 ドンキー「ンォッ!?」 ッドス!! ドンキーは飛び上がって避ける。 ビームソードはドンキーの立ち位置に綺麗に突き刺さっていた。 ドンキー「・・・・偽者俺ェ!!危ねぇじゃねぇか!!」 ピチュー「よりによってその呼び方って・・・」 ドンキーがビームソードの後ろに着地する。 そして思い切りそれを引き抜いた! ドンキー「これでお前等を切り刻んで・・・・       ってあれぇぇぇええ!!?」 ドンキーが引き抜いたはずのビームソードはいつの間にか消滅していた。 ルイージ「・・・・なるほど、結構使い古されてた様だね」 ナナ「ルイージ!ボーッとしてちゃ駄目ぇ!」 ルイージ「へ・・・?ぐべァッ!!?」 ルイージの顔面にハンマーヘッドが直撃! 鼻血を噴出しながらルイージは勢い良く後方に転がってゆく。 ピチュー「ルイージッ!」 アイテムが消えたことでドンキーが意味不明言語を叫ぶ場所から離れ、 壁に激突してやっと止まれたルイージの場所に向かう。 ッバチバチチッ! ピチュー「!?」 目の前を猛スピードで何かが通り過ぎた。 今の電気のような音からして、恐らく擬似ピカチュウだろう。 そして擬似ピカチュウはUターン、再びピチューに襲い掛かる。 頭にはうさぎずきんを被っていた。あのスピードはこれが原因だろう。 ・・・つまり、避けきれないということだ。 ナナ「危ない!」 擬似ピカチュウ「!?」 ッガゴォン!! 擬似ピカチュウの頭にハンマーが直撃。 咄嗟にナナが遠距離からハンマーを投げつけたのだ。 ナナ「大丈夫?」 ナナがハンマーを拾いながらピチューに問う。 ピチュー「うん・・・それにしても良く当てられたね」 ナナ「長年の勘ってやつよ。    早く、ルイージの元に行きましょう」 ピチュー「そうだね。(長年の勘・・・?何歳だこの人)」 ルイージ「ぎゃぁぁぁあああぁああ!!」 二人「!!?」 ルイージが悲鳴を上げる。 彼の前には擬似マリオが立ちはだかっていた。 良く見ると、擬似マリオはボム兵をわし掴みにしている、 だが、あの距離ではルイージともども擬似マリオも爆発の餌食になってしまう。 ・・・・自爆する気だ。 一瞬で、二人はそう悟った。 ピチュー「────!!させるかぁぁぁぁッ!!!」 ――” ロケットずつき ”!! 大声で叫びながら勢い良く飛んで行く。 擬似マリオの背中に頭を思い切り叩きつける、 そして擬似マリオはバランスを崩し―― ボム兵を落とした。 モーションセンサー爆弾も、クッパの炎をも、 威力を超越したボム兵、仲間の命を奪ったボム兵の爆発力。 爆発に巻き込まれれば、確実に命は無い・・・! それをキャッチしようにもピチューは攻撃の反動で態勢を整えている最中。 ルイージは足がすくんで動くことが出来ない。そのため手も届かない。 終わった。 そう思った瞬間、大爆発が―― 起きなかった。 何かと思って目を覆っていた手をどける。 視界に入ったのは、ボム兵を片手にしたナナ。 ナナ「諦めちゃ駄目よ?」 ナナが微笑みかけながらそう言った、 途端に大きな吐息が出る。 ルイージ「ハァ・・・ハァ・・・ありがとう」 ピチュー「よ・・・良かったぁ・・・・」 ホッと胸をなでおろす。 しかし、今度は擬似マリオが立ち上がった。 擬似マリオの拳がピチューに突き出される。 だが、次の瞬間には擬似マリオは吹っ飛ばされて、そして空中で爆発した。 またしてもナナの所為、ハンマーを擬似マリオに振るいボム兵を投げつけたのだ。 クッパ「ヌォオオオオオ!!” スピニングシェル ”!!」 ギュルルルルルルルッ!!! クッパがコウラに身を隠し、凄まじい勢いで回転する! それによって2体の擬似リンクを回転に巻き込み、バラバラにした。 置き土産として片方の擬似リンクが巻き込まれる前に 爆弾を真上に投げ、クッパに当たるように仕組んだが その回転力により爆弾は弾かれ、ドンキーに投げ飛ばされたと見える 擬似ドンキーに直撃、爆風とともに擬似ドンキーは砕け散る。 しかし次に現れたのはメタル化した男性型ワイヤー体、それも二体。 鋼鉄の腕を同時に突き出して来るが、緊急回避でクッパは避ける クッパ「そんな弱い攻撃・・・・!」 ッガギイイイインン!! クッパの強烈な頭突きによって片方のメタルワイヤー体を吹っ飛ばす、 観客席に鉄と鉄がぶつかり合ったような音が木霊した、 吹っ飛び、床に落ちたワイヤー体の鋼の腹部には亀裂が入っていた。 続いてもう片方のワイヤー体が殴りかかってくる、 あえて避けずにその豪腕で鋼鉄の拳を受け止めるクッパ、 表情一つ変えずにそのままワイヤー体を弾き飛ばした! ガシャァアアン! 鉄の体が床に落ちる、しかし起き上がって再び襲い掛かってきた先程頭突きを喰らったワイヤー体、 それは両手を床に着き両足を開脚、そして腕を軸に足を振り回す!俗に言う” 回し蹴り ”である。 しかしそれがクッパに届く事は無かった、いや正確には届いているのだが、ダメージが届いていない。 クッパは鋼以上に硬いコウラを持つ、振り返るだけでそれは物凄い防御となり、攻撃となる。 強靭なコウラとコウラに生えるトゲによって片足を砕け散らすワイヤー体、瞬時にやってきたもう片足も同じ運命を辿り、 そのままバランスを崩し床を這い蹲る姿勢となったメタル化した哀れなワイヤー体、その最期はクッパの巨大な足に踏み潰される事だった。 ッドギュン!!ドギュンッ!! クッパ「!?」 倒したと思った矢先に鋭い光線が飛来、辛うじてクッパはそれを避けるが、 その光線の軌道を追うと、そこには宙に旧式レイガンが浮いていると言う奇妙な光景があった。 更に今度は腕で弾き飛ばしたはずのメタルワイヤー体、 銀色に光る拳を突き出しこちらへ駆けて来る・・・! クッパ「スパイクルールと・・・・旧式レイガンの組み合わせか・・・!     だがなぁ!そんなものぉ!!我輩の炎でイチコロじゃああああ!!!」 そう叫んだ後、クッパがワイヤー体と宙に浮くレイガンに狙いを定め、 口を大きく開き、凄まじい勢いで火炎を吐き出した・・・! ゴォォォオオオオオッ!! ──そう、” クッパブレス ”。 乱闘時はとどめを刺すには不向きだが、 今のような乱闘以外の戦いでは確実なとどめとなる。 火炎の餌食となったワイヤー体がそれを証明している、 黒コゲになってブスブスと黒い煙を上げているからだ。 そして宙からレイガンが落ち、共に姿を現した 女性型ワイヤー体が黒く染まってその場に倒れた。 ザコ敵の全滅とともに各メンバーが集まってくる。 『 生き延びた者達 』のメンバー達が。 クッパ「後はお前だけだ・・・ダークリンク」 ドンキー「覚悟するんだな・・・・!」 ダークリンク「・・・・・・・。」 ダークリンクは彼等をじっと見据える。 そして、彼は弓矢を取り出した。 キリキリ・・・キリッ 弓矢を引きながら狙いを定める。 ・・・・狙いは・・・前方の敵。 ヒュッ 前方にいる人物― ルイージを狙い、その暗黒の矢を射った。 ピチュー「ルイージ、避けて!」 ルイージ「ッわ・・・っと。 危ない危ない・・・・。」 ルイージが驚きながらもその矢を避ける。 しかし、それに対して表情を変えずにダークリンクはブーメランを投げつけた。 ブゥゥウウン・・・ッドガ! ドンキー「くあッ!」 ドンキーの腕にブーメランが直撃、 ブーメランは独特の軌道を描きながらダークリンクの手元へ帰っていく。 だが、ダークリンクは手元に帰ってきたブーメランをまたしても投げつける。 今度は大きくカーブしてブーメランはナナの背中に直撃した。 ナナが痛みで膝から崩れると共にブーメランはダークリンクの手元に帰り、 三度ダークリンクはそのブーメランを思い切り投げる。 ドンキー「テメェ・・・舐めてんの・・・・かぁあ!?」 軌道が読めてきたドンキーはブーメランを腕で弾く、 ダークリンクの元にブーメランが戻るが今度は爆弾を投げてきた。 ピチュー「” ショートでんげき ”!」 バチィイッ!! ピチューを前に爆弾は電撃に降れて爆発。 ダークリンクは小さく舌打ちをしながらも剣を構えて突進してきた! ッキィィイイインン・・・ 漆黒のマスターソードがクッパを切り裂く事は出来なかった。 クッパは後ろを向き、その硬いコウラによって防御したのだ。 クッパ「” スピニングシェル ”!!」 ギュルルルルルッ!! ダークリンク「─────!?」 コウラに剣を押し付けたままのダークリンクは 急速回転し始めたクッパから逃れる事が出来ずに、 接近した状態でクッパのスピン攻撃に巻き込まれた。 大きく吹っ飛ばされたダークリンクが着地受身を取った、 しかし反撃の隙を与えずにナナが” アイスショット ”、氷の塊が床を滑りダークリンクに直撃。 続いてルイージがダークリンクに接近、直後” 地獄突き ”でダークリンクののどを狙う・・・ しかし惜しくも漆黒の盾で防御され、勢いよく突き指したルイージが痛さのあまり飛び跳ねる。 ダークリンク「ッ・・・・・・・!!」 怒りに顔を歪ませ、目の前を跳ねるルイージに爆弾を投げつける、 ボム兵と違って威力は少ない、爆風に包まれたルイージは爆死する事は無かったが、 攻撃を喰らった左腕に大火傷を負ってしまう。 ルイージ「ッッッッ・・・・っ痛ぁぁああああああ!!!!!」 ピチュー「ったあああああ!!」 悲痛の叫びを上げて倒れるルイージを飛び越え、 ダークリンクに強力な頭突きを喰らわせるピチュー。 仰向けに倒れこむダークリンク、 しかしそのまま足をがむしゃらに振り回しピチューを蹴り飛ばした。 ナナ「ええええいいッ!! ” ブリザード ”!!」 ナナの掌から巻き起こった小規模の吹雪、 ダークリンクはそれをまともに受け、体のあちこちに氷を張り巡らせ、凍傷を負う。 鈍った動きで立ち上がるダークリンク、 だがそれはドンキーの強烈な右ストレートにより阻止され、 今や原形を留めていない椅子に突っ込み、うな垂れる。 剣を軸にして再び立ち上がったダークリンクがその紅い眼光を光らせ、 取り出した弓矢でドンキーに射る、飛来した矢を叩き落したドンキーがダークリンクに飛び掛った。 ドンキー「ウォオオオオオラアアアアア!!!」 ッズガアアアアアアアアアン!!! ドンキーのメテオ技、” ドンキーヘッドバッド ”。 後頭部に食らって思い切り顔面を床に叩き付けられたダークリンクが剣を振り回した。 が、それもドンキーが豪腕で弾き、強烈なキックをダークリンクにお見舞いする。 言葉にならない悲鳴を上げてダークリンクが転がっていく・・・ 椅子に激突して止まるとダークリンクは立ち上がり、爆弾を抱えて突進してくる。特攻だ。 それを見てクッパがふと思いついたように呟く。 クッパ「どうやら攻撃を避けられたり弾かれたりすると     別の攻撃方法に切り替えるようだな・・・」 ピチュー「だからさっきはブーメランを何度も投げてたんだ・・・      ・・・・喰らえ、” でんげき ”!」 ッバチバチ・・・ッ! 電撃が地を這いながらダークリンクの足を狙う。 素早くダークリンクを蹴り返そうとしたが、 電撃を蹴り返すことも出来ず感電、そして転倒する。 更にその衝撃で抱えていた爆弾が爆発、煙の中で悲鳴を上げるダークリンク。 ドンキー「頭悪いな、アイツ」 ルイージ「頭脳明晰なリンクとは対照的な存在だからじゃない?」 ナナ「いいから、今の内に!」 大きく隙を作ってしまったダークリンクに5人が飛び掛った。 ピチュー「これで・・終わりだよッ」 クッパ「ヌガァァアアアア!!!」 ダークリンク「・・・・・・。」 ・・・・・ニヤリ。 あおむけに倒れたままのダークリンクの口元が、わずかに緩んだ。 ・・・・一瞬。 一瞬にして敵は立ち上がり、剣を構え───。 ───  大 回 転 斬 り ─── ズバアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!! 強力な反撃が、彼等を襲った。 続く