三つに別れしトライフォース   一つ一つ、意味を成す   勇気と知恵、そして力。   そのトライフォースが打ち砕かれし時   それぞれの力が飛散する   一つは” 奴 ”に抗う” 彼 ”に、   一つは皆の命を奪っていった” 奴 ”に。   そして、最後の一つは―――。   私達が命を奪われた時点でトライフォースは個々に宿ってしまった   この事件の発端も、それだけは予測できなかった。   そのトライフォースが・・・再び一つになろうとしている。   しかし、彼等は必ず対立しあう。   彼等が戦う運命にあることは   もう・・・・逃れられないこと・・・・・。   十四話  悲しみ ルイージ「ファルコ・・・・ファルコが・・・・・・」 ナナ「ポポ・・・どこに・・・・行ったのよ・・・」 ピチュー「・・・・・。」 クッパ「そうか・・・・     ファルコが・・・・・死んだ、か・・・・。     そして、ポポが連れ去られた・・・」 ドンキー「あぁ。一気に減っちまった。      なんていうか・・・やっぱ、悲しいよな・・・。」 クッパ「・・・・ウム。     だが・・悲しんでいる場合では無いだろう?     ポポを探すこと、この事件の犯人を捕らえること・・・・     ・・・それが今、我輩達がやるべきことだ・・・。」 マルス達を倒した彼等は(厳密にはドンキーが)、 完全に回復したクッパにファルコが戦死したこと、 ポポがネスに拉致されたことを述べていた。 ルイージとナナはただただ二人の名前を呟くのみ。 そしてピチューは押し黙る。その瞳に涙が溜まっているのが分かる。 ・・・・精神的にかなり辛いようだ。 ナナは相棒のポポが連れ去られてしまい、愕然としている。 ピチューは次々とかつての仲間達が死んでいくのを見てきて、 ルイージに至っては、間近で仲間が死ぬ瞬間を見てしまった。 ” かつての仲間 ”を倒してきた彼等。 今回の戦闘で、そのことについてでも精神に傷を付けられた。 そして、仲間が死ぬことも辛い、仲間を殺すことも辛い。 かつて味わったこともなかった言い様の無い悲しみが、 今ここで心の奥底から一気に吹き上げてきた。 クッパ「進むぞ、奥に・・・・     辛いだろうが、ファルコとは別れなければいけない     ・・・・命あるものはいつかは死ぬ・・・。     ファルコも今日がその” いつか ”だったのだ。     そして・・・     ポポもその” いつか ”を迎えないためにも・・・・     早くポポを探し出し、助けるのだ・・・!!」 ルイージ「・・・・・。」 ピチュー「・・・・・・・。」 ナナ「・・・・・・。」 ドンキー「・・・・・あぁ。     行こうぜ・・・・皆・・・。」 力強く、ドンキーがクッパの熱のこもった言葉に頷いた 普段の彼等とは思えないほど、強い信念が宿っていた。 ルイージ「・・・・うん。」 ナナ「ポポを・・・必ず、助ける」 ピチュー「これ以上・・・犠牲は出さない・・・。」 クッパ「良し・・・!!そう、その意気だ!     行くぞぉ、クッパ軍団、出撃じゃぁああ!!」 ルイージ「クッパ軍団じゃないけどね!」 ピチュー「出撃〜!!」 ドンキー「ウホォォオオ〜〜〜!!!」 ナナ「待ってなさいよ・・・・!!    必ず・・・ポポを・・・・!!」 悲しみを押さえる為に、わざと全員が大声を発しながら 腕を上げて張り切る様子を見せた・・・・。 ???「それにしても、良いサンプルが手に入ったものだ・・・      こいつを使えば・・・奴等に絶望を与え・・・      そして、確実に奴等を全滅させることが出来る!」 赤帽子「ですね・・・しかし、どのように使うのですか・・・?」 そこは暗い、そして星が飛び交う宇宙のような空間。 巨大な足場のような場所に、その手袋達は居た。 ???「サンプルということには・・・      今までとは違う使い方をする。      ・・・その為には多くの命が必要だ      お前達は私が唯一認めた強者だ。      お前達だけは・・・      その実験台にする気は無い。      安心して、私に従えばよい・・・・。」 恐竜「・・・光栄です、『 マスターハンド 』様・・・。     そして、ありがとうございます・・・。」 赤帽子の傍らに居た恐竜と思しき生物が頭を深々と下げる。 マスターハンド「あぁ・・・・          私は・・・私の” 兄弟 ”と・・・          そして、お前達とともに・・・          新たな世界を築き上げる・・・・          矛盾の無い・・・悲しみの無い・・・・世界を・・・」 緑帽子「・・・・・矛盾の無い、悲しみの無い世界を。」 恐竜から少し離れたところに立っていた 緑色の帽子を被った男がその言葉を繰り返す。 マスターハンド「そうだ・・・この様な、         矛盾して、悲しみだらけの世界・・・         この出来損ないの世界を壊し!!         私達の理想の世界を築き上げるのだ・・・・         だが、それには少なからず” 犠牲 ”が必要だ。         ・・その犠牲者はいずれも私の計画を良く思っていないもの。         または理解出来ない者に絞ってある・・・          そして、私の理解者がその新たな世界に住み・・・         新たな住人を創っていく・・・。」 赤帽子「・・・・お言葉ですが、今我々が敵対している者達・・・      奴等はまだその素晴らしい目的を知らないのではないでしょうか?」 マスターハンド「・・・私には分かるのだ・・。          奴等にそのことを言っても良く思わないに決まっている。          そして、今まで私が奴等に送り込んだ者・・・          その者達も、私の目的を良く思っていなかった。」 緑帽子「それは・・・初耳でした。      一体どういうことでしょうか・・・・?」 三人が疑問に思う。 緑帽子がその疑問をマスターハンドに問いかける。 マスターハンド「実は奴等は私が操っていた・・・。          いや、厳密に言うと感情を送り込んだ。」 赤帽子「・・・感情・・・・・?」 マスターハンド「様々な感情を心に直接送り込むことで          私に対する忠誠心を持たせる・・・          そうでもしなければ奴等はお前達のように          私に付いて来なかっただろう・・・。」 恐竜「・・・ということは、私達は・・・     唯一、貴方のことを理解していたものという事・・・ですか?」 マスターハンド「・・・その通りだ          実際にお前達は私に従っている・・・。          何故なら・・・」 緑帽子「貴方の偉大さを知っていたから」 緑帽子がマスターハンドの台詞を奪った マスターハンド「そうだ・・・・。          お前達はいずれも色々な経路で          生前に私のことを知っていた          生き返らせたときに私の正体を明かした瞬間          私の力を見た瞬間          私のことをお前達は信じてくれた・・・。          それが何よりの証拠だ。          さて・・・そろそろ奴等を完全に葬る実験を開始する。          お前達は各自部屋に戻っていろ・・・」 赤帽子「分かりました・・。」 恐竜「了解です。」 緑帽子「では・・・失礼します。」 マスターハンドが指を突き立てると 次の瞬間三人の後ろに扉のような物が現れる。 その扉を三人がくぐると・・・扉が、閉じた。 マスターハンド「・・・来い。」 ブゥウウウン・・・ ドサッ・・・ドサドサドサドサッ マスターハンドがなにやら念じると  彼の前に幾つもの『 何か 』が落ちてきた。 マスターハンド「喜ぶが良い・・・今一度・・・          貴様等に命を与えてやろう・・・・・」 クッパ「これは・・・」 ルイージ「謎の・・・ザコ敵軍団・・・・」 彼等の目の前に現れたのは、無数のワイヤー体。 実況室を抜けた、観客席。 そう、彼等は待ち伏せされていたのだ。 良く見ると他の敵も混じっている。 クリボーやリーデッド、ノコノコ。 さらにはスマッシュブラザーズのメンバーの骨格のような姿の、 やけにメタリックな連中も混じっている。 ここまで沢山居れば色々な行動を取る者も居る。 沢山ある椅子の上に立っている者も居れば、 椅子の下に潜んでいる者も居た。 中には椅子に座って休んでいる者も居た。 ・・・・・本当に機械なのだろうか? ・・・クリボーやノコノコ等は別として。 ナナ「やっぱりアイテムで武装してる奴が多いわね・・・」 ナナの言う通り、半分以上のワイヤー体がアイテムを手に持っている。 メタル化している者も居れば、うさぎずきんを被っている者も。 もしかしたら透明化してる奴も居るかもしれない、 そう考えると自然と身体が闘いの構えを取る。 ドンキー「ここで・・・負けるわけにはいかねぇからなッ!       テメェ等まとめてスクラップにしてやらぁああ!!」 ドンキーの叫び声が元 観客席に木霊する。 そして声が木霊するとともに、 ザコ敵たちが一斉に戦闘隊形に入る。 ―――敵の数はおよそ、200。 こちらは5人。 質より量。 量より質。 果たして、正しいのはどちらなのだろうか――? そんな疑問も過ぎ去って お互いに、襲い掛かった―――。 続く