薄れゆく意識の中・・・。


奴の笑い声が耳に響く・・・。


ここで・・・果てるのか、俺達は。


嫌だ・・・死にたくない・・・・・・


助けて・・・助けて・・・助けてくれ・・・


──最後に聞いた言葉。それは、


「入れ替わってもらうよ・・・」という謎の言葉だった。













 プロローグ  敗れた英雄達














土砂降りの雨の中を走る七つの影。
その影の持ち主達は皆、荒い息遣いで走り続けていた。
足が地面につく度に水溜りがはね、小さなしぶきを上げる。


「うわっ・・・!」


突如、一番後ろを走っていた、緑色の帽子を被ったヒゲを生やした男が前方に大きく身体を揺らした。
咄嗟にその前を歩いていたネクタイを巻いたゴリラが大きな両手で彼の身体を支える。


「・・・大丈夫か?」
「う、うん・・・。大丈夫だよ、水溜りに・・・足を取られただけ」


しかし、彼等の様子を見る限りは、水溜りなどに足を取られなくても、そのまま倒れそうな勢いだ。
それでも激しくなる大雨のしぶきの中へと足を踏み込み、ただ前へと走り、進み続ける七人。
一行に景色が変わらない気がするのは、雨に視界を奪われ、道が完全に分からない状態になっているからだろうか?
だが、彼等はめげずに走り続けた。雨の中を、泥水の中を。


決して諦めない、決して仲間を捨てない、決して勇気を投げ出さない。
そう、今日の今日まで言われ続けてきた、とある団体。


彼等は紛れも無くあの、『スマッシュブラザーズ』であった。
しかし、スマッシュブラザーズの人数はもっと多いはずだ。たった七人で、しかもこんな雨の中を歩いているのには訳があった。
彼等は英雄達の集まり、スマッシュブラザーズである。つまり、個々の力量は計り知れないほどの強さ。
その分、彼等に恨みを抱く者も少なからず居る。そのような敵が攻めてくることはもはや当たり前の事となるほど彼らは襲撃されていた。
最も、襲撃が起こる度に、いつも返り討ちにして追い返していたのだが・・・。



そして、今回も彼らに恨みを抱く者が攻めてきた。
あの時、こうしていれば、ああしていれば。今更後悔しようがもう遅い。遅すぎた。
何故なら、それが・・・この事件の始まりだったからだ・・・。





音楽提供:般若's MIDIの里♪






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